「棚田」は、私たちの主食である米を作る営みを通じて、水資源涵養(かんよう)などの多面的機能を発揮して私たちの生活を支え、さらには生物多様性・生態系の保全や伝統文化を継承する機能をも、古くから発揮してきました。日本の原風景を残す数少ない景観としての「棚田」を、各方面から見直す気運が高まっています。

全国60余りの地方自治体で組織されている「全国棚田(千枚田)連絡協議会」の活動、同会を中心とした「棚田サミット」の開催、文化財として「棚田」を保護しようとする近年の動きなどは、人々の「棚田」に対する関心の高さを如実に示しています。「棚田」には、厳しい制約の中で稲を作り続けようとする人々の思いが込められています。経済性や効率性が優先する現代社会の中で、人々を引きつける大きな魅力がそこにあるといえるでしょう。

しかし私たちは、「棚田」のことをどれだけ知っているのでしょうか。困難な営農条件に耐えかねて年々耕作放棄地が拡大する中で、全国にどれほどの棚田が残っているのかについて、確実な資料すら無いに等しい状況です。
各地の「棚田」の歴史や、地域で「棚田」が果たしている公益的な役割等、「棚田」の実態を解明し、「棚田」を保全しながら私たちへの恩恵を引き出すための科学的情報が決定的に不足しています。

私たちは、「棚田」の歴史やそれを取り巻く民俗、地理的環境とそれに対する人々の工夫や技術などの実態を明らかにし、生態学や経済学、農業土木学や、農政学などの成果をあわせて、「棚田」の現代的意義の解明と「棚田」の継承に向けて各方面の英知と熱意が集まる場として、ここに「棚田学会」の結成を提案します。
この「棚田学会」は、「棚田」の学術的研究を目的とすることはもちろんですが、単なる学術研究者だけの組織とは考えておりません。広く「棚田」に関心のある方々のご参加を得て、研究の成果が現実的な「棚田」保全に結びつくようにしなければなりません。

「棚田」に関心のある皆様の積極的な参加を呼びかけます。


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