棚田学会 長崎県・福島町
トップ 棚田とは 棚田学会 学会行事 棚田情報 写真館 図書等 リンク
現地見学会 ・研究会
シンポジウム
現地見学会 ・研究会
談話会
海外現地見学会 ・研究会

栃木県・茂木町栃木県・茂木町
©石井新太郎(栃木県宇都宮市)

第14回 長野県千曲市「姨捨棚田」現地見学会報告
(独)緑資源機構 杉山 行男

今回の現地見学会は、平成11年に文化庁より名勝に指定された千曲市の姨捨棚田です。
千曲市では平成17年度に新たに生まれた「重要文化的景観」の指定をめざし検討を行っており、第1日目はその検討の一環でもある「姨捨(田毎の月)」棚田シンポジウムと共同で開催され、地元からも約50名の参加者があり盛況なシンポジウムとなりました。

シンポジュウムでは、当学会会長の中島先生の「姨捨棚田の魅力」と信州大学木村先生の「姨捨棚田の保全の流れ-名勝指定から重要文化的景観の選定へ-」の講演が行われました。

 引き続き、話題提供として地元の棚田保全に取り組んでおられる名月会渡邊すみ子、科野農業塾小松たつ子両氏から「姨捨棚田の耕作の苦労と喜び」と題し報告を頂き、信州大学内川先生から保全活動に取り組んでいる4団体の活動のエリアと特徴について報告をうけ、参加者の意見交換を行いました。

2日目の現地見学会は、予報と違い晴天に恵まれ善光寺平を一望しながら、棚田の水源となっているため池や周辺の森林、日本3大車窓と言われるJR姨捨駅、芭蕉等多くの文人の歌碑のある長楽寺、棚田と盛りだくさんな内容と多彩な案内者に恵まれ有意義な見学会となりました。

先ず信州大学岡野先生と土地改良区渡邊理事長の案内で棚田の水源となっている弁財天の湧水、水源周辺の森林、大池・中池・下池のため池を案内して頂きました。

岡野先生より
①水源周辺はほとんどカラ松、杉、赤松、檜の人工林であるが市民の森として間伐等の適切な管理が行われば水源機能は十分果たす。
②降った雨がどれだけ貯留されるかは基本的には土壌の性質によって決まるので、土壌にあった樹種を植え適切に管理することが重要。
③森林土壌は長い年月をかけて形成されるので開発等の攪乱には弱い。
④ため池と森林によって良好なビオト-プが形成され豊富な昆虫等が見られる。
⑤棚田を守る事によって森林も守られる等の説明がありました。
渡邊理事長より
①この水源は昔から大切に守られてきた。最近は勤務の関係もあり役員だけとなったが昔は農家全員で9月に弁財天にお詣りをし感謝した。
②今は水路が改修され漏水も少なくなったので問題はないが昔は雨が少ない年は分水に双方の役員がでていざこざもあった。
等の話をされました。

水源付近はあちこちから湧水があり、林の中を歩いていると自然に心地よく豊かさを実感できました。

名月会の会員の皆さんや四十八枚田保存会の宮坂会長さんの案内で、棚田での草刈りの大変さや整備で管理がしやすくなった事などを聞きながら散策し、気持ちの良いひとときを過ごすことができました。

戻る