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©杉野節子(高知県春野町)

棚田学会10周年記念大会シンポジウム報告

里山と棚田を守る

ー歴史・論理・実践ー

平成21年7月18日(日)、日本橋三越本店・三越劇場でシンポジウムが
開催されました。その報告します。

平成21年7月18日(土)
(三越劇場)
報告者 写真 報告内容
報告1
水野 章二
(滋賀県立大学教授)


里山・棚田の歴史と利用
1.はじめに
 ○文献史学における里山・棚田研究の困難さ
 ○「棚田」の語は、建武5年(1338)紀伊国志富田荘検注張に初見(高木)、室町以降に散見。ただし傾斜地の水田そのものはかなり古くから存在
 ○中世は里山・棚田の歴史において重要な段階
2.中世の後山
 ○近江国伊香立荘・木津荘・河上荘
 ○発掘調査にともなう花粉などの自然科学的分析
3.棚田と里山の実態
 ○大和国盆地周辺部
  ①平群郡法隆寺北部矢田丘陵の山田開発
  ②葛上郡金剛山地東部山麓の開発
 ○近江国仰木荘・伊香立荘(比叡山地東部の山麓、平安末には成立)の棚田
 ○同山門領木津荘の村落
  ①饗庭野丘陵東部
  ②湖岸低湿地
4.おわりに
報告2
内山 節
(哲学者)


田という風土について
1.はじめに
-山の神、田の神、水の神
2.里山と奥山
-里山の概念はなぜ広がってきやのか
3.水田、水路、畦道、畦畔、里山
-農業、畦道農業、畦道・畦畔と牛馬の餌、水田・水路漁労、里山と薪・草・落ち葉
4.日本という風土か、それぞれの風土か
-戦前期におけるふたつの風土論をみながら
5.稲作風土論の功罪について
-日本統合の思想としての稲作風土論を振り返る
6.村の概念について
-自然と人間が暮らす里、歴史・文化を感じながら暮らす里
7.里山、棚田的世界とコミュニティ
-自然と人間の時間は何を蓄積してきたのか
8.まとめに代えて
-村の総合的な価値をみつめるために
報告2:
広瀬 敏通
(ホールアース自然学校代表/日本エコツーリズムセンター代表理事)
棚田や里山を生かす自然学校
1.あなたも出来る自然学校
 1)自然学校って何?
 2)自然学校のかたち
 3)自然学校の地域効果
 4)自然学校活動の意味
 5)自然学校活動の背景
 6)自然学校は誰でも楽しく参加できる活動
2.ホールアース自然学校の取り組み
3.棚田・里山を生かす自然学校
 1)地域を元気にするエコ・グリーンツーリズム
 2)地域交流活動(エコ・グリーンツーリズム)の担い手となる自然学校
 3)里地、里山、里海は自然学校の主なフィールド
 4)資源大国の日本
  
コーディネーター
海老澤 衷
(棚田学会副会長/早稲田大学文学学術院教授)

◇シンポジウムの趣旨◇

 近年、棚田との密接な関連をもって里山の重要性が指摘されるようになってきた。人類が森を大切にしなければ、生きていけないことが十分認識されるようになったが、日本ではそれを村単位で考え、中世の惣村から伝統的に里山の利用と再生を念頭に置いて、一年間の生活サイクルが営まれてきた。最近、「里地ネットワーク」などの活動によってその価値が見直され、行政的にも東京都などでは里山の保存・活用を目的として用地買収を進めるなどの試みも行われ、その中で水田耕作も新たに始められている。今回のシンポジウムでは「里山と棚田を守る-」と題してその歴史的背景と現代的課題を明らかにする。

 


シンポジウムは、パネルディスカッションの後、質疑応答に移りました。

多くの活発な質疑応答がありました。予定時刻をオーバー。
たいへん盛り上がりました。


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